昨夜、劇団カムカムミニキーナ「クママーク」の公演を行いました。この公演は、雲南市演劇によるまちづくりプロジェクト実行委員会による取り組みで、市民創作劇「水底平家」再演につづく二つ目の事業です。
公演を見に来た皆さんは、雲南市内外(島根出身の劇団員、田原靖子さんの応援ということで益田市吉賀町からも駆けつけていただきました)、そして県外からは鳥取や広島、遠くは大阪からもチェリヴァホールにお越しいただき、お陰様で大盛況の中で島根初公演を行うことができました。
作品の内容は、予想以上に完成度が高かったというのが正直な感想です。とかく、知名度の高い役者さんが複数関わる作品というのは、ぎくしゃくした変な雰囲気があったりしますが、今回の公演は、知名度の高い役者さんがそれぞれに実力を発揮し、若手のみなさんをぐいぐいと引っ張っていく感じでした。舞台セットも考えられたつくりになっていて、細かな仕掛けがたくさん施してある上に無駄が無い素晴らしいものでした。
公演後のアフタートークで、劇団代表の松村武さんからは、「やっとカムカムの劇団員を島根に連れてくることができました。」とコメントをいただき、八嶋さんややましげさん、藤田さんからは、チェリヴァホールや周辺の飲食店、旅館の印象をエピソードなどを交えた温かい感想をいただきました。
近年、こうした地方での鑑賞を目的とする文化事業の在り方が問われていますが、松村さんなど頻繁に雲南市に来てワークショップや共演を行い、市民の皆さんとの交流の上に成り立つ今回の鑑賞事業はとても有意義だったように思いました。今回の公演で、演劇がより身近になった市民の皆さんも少なくないはずです。
雲南市演劇によるまちづくりプロジェクトの第3弾は、奈良県大和郡山市の皆さんとで作る市民創作劇「古事記(ふることぶみ)」です。先般の初稽古では70人近い皆さんが集まっていただきました。そして、クママークでお世話になった松村さんにもこに古事記にも大きくかかわっていただきます。
本当に、今回のクママークではたくさんの皆様にサポートをいただき公演を開催することができました。劇団側にも無理なことを聞いてもらいましたし、市民の皆さんにも温かく迎え入れていただいたように思います。この場を借りて多くの皆さんに感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。